BLOG

セールスからCSまで! 二つの側面で成果を残すJALカードのチャット活用法とは

SHARE
セールスからCSまで! 二つの側面で成果を残すJALカードのチャット活用法とは
株式会社JALカード

お客さま本部 お客さまサービスセンター


青木 竜也 氏

導入前課題

お客さまからの電話お問い合わせで、最大で10分間もお待たせしていた。

導入の理由

蓄積したデータの運用と機能・柔軟性の3点の魅力がShowTalkにはあった。

導入後効果

毎月数百件の呼量削減だけでなく、新規顧客獲得を達成。

大混雑していたコールセンターで多くの顧客をお待たせてしまっていた。

 貴社のサービス内容と青木様のお仕事内容を教えてください。

弊社は、JALマイレージバンクの機能にクレジットカードの機能を付帯した日本で唯一の航空系クレジットカード会社です。他社にはないマイルという強みを活かして、現在では350万人を超えるお客さまにご愛顧いただいております。


私は、お客さまサービス本部のお客さまサービスセンターに所属しております。お客さまサービスセンターは、3つのグループに分かれております。


① 顧客対応を行うコールグループ ②後続処理を行うサポートグループ ③運営企画を行う業務グループです。3グループあるうちの業務グループにて、チャットの運営企画や新しいサービスが出来た際の現場への落とし込み等の調整を行っております。

 ShowTalk導入前にどのような悩みを抱えていましたか?

大きく分けて二つあります。


一点目は、呼量が多くコールセンターが混雑していたことです。導入時、旅行や出張を目的としてJAL便にご搭乗されるお客さまから、多くのお問い合わせをいただいておりましたので、お客さまをお待たせさせてしまうケースが多々ありました。特に、春先は学生の方が卒業するタイミングでカードの切り替え時期と重なり、混雑時には10分以上コミュニケーターへ電話をお繋ぎするまでお時間をいただいておりました。


二点目に、アプローチ層を広げたかったことが挙げられます。電話やメールでお問い合わせいただくお客さまは、お問い合わせ後のSMSを活用したアンケート調査にてどのようなご意見を抱えているかをくみ取れる一方、普段お問い合わせをされないお客さまがどういったご意見を抱えているかが、見えないことが課題であると感じておりました。

データ蓄積の運用・機能・柔軟性の三点が決め手になった。

 数あるチャットボットツールの中から、ShowTalkをご選定いただいた理由を教えてください。

こちらは3点ございます。


まずチャットを導入する際、有人チャットで運用を行い、最終的に有人チャットにチャットボットを加えたハイブリッド形態での運用を追って導入することを描いておりました。ShowTalkは有人、無人どちらにも対応しており、有人チャットで蓄積したデータやナレッジをそのままチャットボットの精度を非常に高くした状態にバージョンアップして利用できる部分に魅力を感じました。


二点目は、有人チャットの機能面です。チャット対応者の回答作成を補助する機能がShowTalkには備わっており、有人チャットのネックと考えられていた対応時間の長さを減らすことが出来る点も導入の決め手になりました。


最後に、アンケート機能の柔軟性が非常に高いことが挙げられます。導入の検討をした際、アンケートの内容が解決できたかどうかのみでフリー入力ができない会社さんが多かったのですが、ShowTalkでは、フリー入力は勿論アンケートの内容も自由にカスタマイズできるので、様々なお客さまの声を直接収集することができる点が弊社のアプローチ層を広げたいというニーズにも合致いたしました。

有人チャットならではの機能に魅力を感じた。

 ShowTalkを導入してから気づいた魅力などはありますか?

実際にお客さま対応を行った際に気づいたのですが、ShowTalkにはお客さまが入力している文字がリアルタイムで確認できる機能が備わっており、非常に便利だなと感じました。


有人チャットを導入している他のグループ会社からも、お客さまからどのような質問をされるかわからない状態でチャットの返信をすると対応時間が伸びてしまうという声が上がっておりましたので、事前にお客さまがどのような質問をしたいのか把握することができるShowTalkの機能が非常に良いと感じました。

「呼量削減と獲得数増加」二つの指標を達成した。

 導入してからの数値的成果を教えていただけますか?

弊社は、解決度と獲得数をKPIに設定しております。


まず、解決度に関しましては現在チャットボットでの解決率が60%前後、有人チャットを入れた場合の解決度は90%前後となっております。特に、有人チャットの解決率は自分たちの想定を上回ったと感じます。


実際に収集したアンケートの内容を見ると、「電話ではなくチャットが有って便利だった。」「チャットがあったから電話をしなかった。」といったご意見を多数いただいており、計算をしたところ毎月数百件程度の呼量削減に成功しており、導入して良かったと感じております。

 獲得数のKPIも設定していたのですね。

元々、呼量の削減や顧客満足度の向上を目的としてチャットを利用していたのですが、部内や社内のメンバーと話をして、当初の目的だけでなくチャットの効果をもっと出していきたいという考えに至り獲得数もKPIに設定しました。


その考えから、チャットを介して入会したり、上位カードに切り替える方がどれくらいいらっしゃるのかを算出する為に、獲得数もKPIに置いた背景があります。


実際に、1年経過していないのですが新規入会の場合月間で100件~150件獲得できており、昨今の情勢も影響しておりますが全体の導線に占める割合も増加しており、新規入会の獲得にも貢献していると感じております。

 JALカード様は、当社のコンサルティングサービスもご利用いただいておりますね。

REGAIN社のコンサルタントの方にはいつもお世話になっております。


何かこちらで疑問が発生した時や、新しく行いたい施策が発生した時、直ぐにどのような内容なら出来るのかをご回答いただいたり、他社で出た成果を元に新たにご提案を頂くところが非常にありがたいと思っております。

メールよりもチャットの方が良いという声も上がった

 有人チャットでの対応をされておりますが、導入時に障壁などはありましたか?

実は、殆ど障壁はありませんでした。


導入当初は私を含めた3で実際にチャットの対応をしながら、お問い合わせ内容が多い項目を中心にエクセルでマニュアルの作成・更新を行っていたので、特に感じなかったのだと思います。


また、現場で本格的に有人チャットの対応を行う際も元々メール対応をしていたメンバーがチャット対応も行うようにしたので、特に難しさはなく寧ろメールよりお客さまのレスポンスが早く来ることからもチャットの方が対応がしやすいという声も上がっております。

最終的には全てのお問い合わせをチャットボットで対応

 今後ShowTalkで実現したいことはありますか?

現在はチャットボットで初回対応を行い、解決できない場合は有人チャットへつなぐといった形態で運用しているのですが、最終的にはフリー入力を含めたチャットボットだけで全て解決できるようにしていきたいと考えております。


現在、チャットボットの解決率が60%前後なので、ShowTalkを活用して解決できなかった部分を抽出したり、弊社のFAQサイトと連携しながら御社のコンサルタントと一緒にもっと良い製品を作り上げたいなと考えております。

電話だけに頼らない新たな選択肢を持つならチャットがおすすめ

 現在、チャットを検討している方に何か選定にあたってのアドバイスはございますか?

コールセンターを保有している企業様はどこも同じような悩みを持っていると思うのですが、コールセンターが混雑して待ち時間が長くなってしまうと、お客さまの満足度は下がってしまいます。


よって、電話だけに頼らない新たな問い合わせツールを導入することでお客さまに対して問い合わせの選択肢を増やし、解決率や顧客満足度を向上させたいと考えている方は、チャットを導入することで一定以上の成果が出ると思います。


現在はチャットボットで初回対応を行い、解決できない場合は有人チャットへつなぐといった形態で運用しているのですが、最終的にはフリー入力を含めたチャットボットだけで全て解決できるようにしていきたいと考えております。


現在、チャットボットの解決率が60%前後なので、ShowTalkを活用して解決できなかった部分を抽出したり、弊社のFAQサイトと連携しながら御社のコンサルタントと一緒にもっと良い製品を作り上げたいなと考えております。

 近年、チャットボットの利用が浸透しておりますが、上手く活用できないといった声も 耳にします。 JALカード様のように成果を出すコツやアドバイスはありますか?

上手く活用できない原因は色々あると思います。


実は弊社も導入当初は、チャットの対応件数というのは伸びなかった時期がございました。初期の当社のような、チャットの認知度が低く利用してもらえないといった課題の場合、お客さまがどのページを経由して問い合わせ(電話やメール)をするのかを分析し、問い合わせに流れページや離脱の多いページにバナーを貼ることでチャットの利用率を増やすなどの工夫をいたしました。


まずはお客さまの行動を見て、バナーを貼ることでより効果を発揮するのではないかと思います。

取材は以上になります、ありがとうございました!

この記事は、2021年10月の取材内容を再掲載したものです。
BACK